Thunderbird 144.0.1 でフォルダ名が英語表記になる問題の暫定解決方法

Thunderbirdの送信済み・下書き・ゴミ箱のフォルダー表記が英語になってしまうとのご連絡。

結論から言うと、プロファイルフォルダ配下にある「folderCache.json」を直接編集することで一時的に直ります。
ただし、このファイルは通常ユーザーが触ることのない内部キャッシュ用のファイルなので、Thunderbird 側のバグである可能性が高いと思ってます。 おそらく次のバージョンでは自然に修正されるのではないでしょうか。

やはりバグでした。
special folders (spam, trash, …) renamed to english | bugzilla.mozilla.org
バグレポートが上がっている以上修正はされると思いますので、我慢できるのであれば頑張って直さなくても良いと思います。

■ 試したこと

Thunderbird の再起動、再インストール、プロファイルの新規作成(※既存プロファイルのバックアップを忘れずに!)を試しましたが解決せず。
日本語翻訳ファイルの破損を疑い、

C:\Program Files\Mozilla Thunderbird\omni.ja
の拡張子を .zip に変更して解凍。

中の

omni\chrome\ja\locale\ja\messenger\messenger.properties
を確認したところ、翻訳用の文字列自体は正常に含まれていました。

今回はアテが外れましたが、日本語訳のトラブルであればマストでチェックすべき箇所かと思いますので覚書をしておきます。そんなこんなで調べているうちに、以下の方法で解決に至りました。

■ 手順

1. ユーザープロファイルフォルダを開きます。

C:\Users\[USER NAME]\AppData\Roaming\Thunderbird\Profiles\[ランダムな文字列].default-[release または esr]
この時点で「?」となった場合は、作業を中止してください。
メールデータの根幹部分を触るため、設定が壊れたり最悪データが失われる可能性があります。

2. プロファイルデータのバックアップを行います。ないし、folderCache.json をコピーして folderCache.json.org とかで保存しておいて下さい。 3. folderCache.json をテキストエディタで開きます。
4. 例として「送信済みトレイ」に該当する部分は以下のような記述になっています。
...
"C:\\Users\\[USER NAME]\\AppData\\Roaming\\Thunderbird\\Profiles\\[PROFILE NAME]\\Mail\\[SERVER PREFIX]\\Sent.msf" : {
	"MRUTime" : "XXXXXXXXXX",
	"expungedBytes" : 0,
	"flags" : 516,
	"folderName" : "Sent",
	"folderSize" : XXXXX,
	"indexingPriority" : "",
	"pendingMsgs" : 0,
	"pendingUnreadMsgs" : 0,
	"totalMsgs" : 222,
	"totalUnreadMsgs" : 0,
	"useServerRetention" : "1",
	"userSortOrder" : XXXXXXXXXX
},
...
5. folderName の値を、Unicodeエスケープ表現の日本語に書き換えます。

"folderName" : "Sent"
↓
"folderName" : "\u9001\u4fe1\u6e08\u307f"

6. 他のフォルダも同様に書き換えます。
フォルダー日本語Unicode表現
Inbox受信トレイ\u53d7\u4fe1\u30c8\u30ec\u30a4
Drafts下書き\u4e0b\u66f8\u304d
Sent送信済み\u9001\u4fe1\u6e08\u307f
Trashごみ箱\u3054\u307f\u7bb1

以上終わり!